ここ数日巷で話題の判決、
について。
一インターネット・ユーザとして考えると、
このサービス自体は自分でリッピングしたMP3をオンライン上にアップして、アップしたユーザのみ(*1)がダウンロードできるというサービス
なので著作権の「私的使用のための複製」の例外で問題ないように感じます。
しかし今回争点となったのは著作権法
(差止請求権) 第百十二条 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。 2 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつて作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。
と
(公衆送信権等) 第二十三条 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。 2 著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。
の2つ。
これらをどのように裁判所が認定したかは「ナガプロ」さんをご参照ください。
要はカラオケ法理を拡大適用して、
システムの中枢になるサーバーは同社が所有、管理しており、同社にとってユーザーは不特定の者。複製と公衆(不特定多数)への送信の行為主体は同社だ
と認定されています。
まねきTV裁判では、ホスティングではなく、ハウジング(*2)だったため複製権の幇助ではなく、そしてロケフリという1:1にバインドされる(その意味では今回も同様)ため、合法という判断がくだったと認識していますが、逆にいえばホスティング/ISPはすべて複製権の幇助にあたるということになりかねません。
たとえばある悪意あるユーザが他者が著作権を持っている画像をメールに添付して、利用しているISPのメールサーバ経由で、別のユーザに送ったとします。
上の法理に従えば、複製・公衆送信の主体はISPとなり、ISPが著作権違反の主体となる可能性があります。
そんな状況になれば、違反をおそれてサービスの提供を打ち切るところがどんどんでてくるでしょうから、日本のインターネット自体が破綻する可能性もないとはいえないでしょう。
問題は、現状の条文ではカラオケ法理の拡大適用ができてしまい、上記のようなことが可能性としておこらないとは言えない状況にあることだと思います。
現状テクノロジーの進歩に法が追いついていけないず、そこを法理の拡大適用で補っているのが一番の問題ですから、早急にユーザの取り巻く環境に即した法の整備を願いたいです。
*1: サブスクライバIDで認証かけているので、SIMを抜き差しするとかしない限りは他の端末からはダウンロードできなくなっています。
*2: ホスティングはコンピュータをサービス業者が所有し、そこを間貸しするというサービス形態。ハウジングは、コンピュータはユーザが所有し、サービス業者はスペースを貸すというサービス形態。
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